今月は本当に大変な月になってしまいました。
東日本大震災の時のような大変なことが自分の生きている間にまた起きてしまうとは。しかも全世界で。
今年は確実に厳しい一年になりますが、亡くなっている人もたくさんいることを思えば、少しぐらいのことは耐えていかねばなりません。さて、先月は写真の話をしましたが、今月はそこから陶芸の道に進んだ話をしたいと思います。
私は、先月お話ししたような写真活動をしながら、博物館でアルバイトをしていました。そこにはいつでも一級品を目にすることが出来る環境があって、その中でも特に古伊万里や鍋島などの肥前磁器や、宋時代の中国陶磁に目を奪われていました。
また、憧れの写真家、アンリ・カルティエ=ブレッソンのようなスナップ写真を撮りたい!と出掛けた地方では、陶芸家の記念館や窯元に訪れるのも楽しみで、そのようにして徐々に陶芸の世界に引き込まれていったのでした。私が特に影響を受けた場所を三か所挙げるとするならば、
京都の河井寛次郎記念館
益子の旧濱田庄司邸
笠間の春風萬里荘(北大路魯山人の旧宅)
でしょうか。今思えば少々渋いですが、このような巨匠の生活に大きな憧れを抱いたのです。
〈今月の写真〉
我が家のお宝、祖母が幼かった頃から飾ってこられた大正時代のお雛様です。驚きなのはその大きさで、なんと一体約3センチほど。本当に細かいところまでよく出来ていて、毎年この時期にこのお雛様を見ると、自分も時代を超えて人に感動を与えられるものを作りたいとつくづく思います。