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4/30/2021

卯月 4月

先月に続き春休みのお話です。

以前、映像で目にしたことがありずっと気になっていた自動演奏楽器が奏でる音を一度体感したくて、それらの楽器を多く所蔵している、河口湖の「音楽と森の美術館」に行ってきました。

こちらの目玉は世界最大級のダンスオルガン(1920年頃ベルギー製)と言っていいと思います。大きさは、高さ5mで幅13m。この美術館を作った方がヨーロッパで探し出し、長い時間を掛けて修理をしてもらい日本に運んできたものだそうで、まずその熱意に恐れ入りました。演奏はというと正直、機械っぽさはありますが、100年前によくこれ程のものを作ったなという驚きと、約800本あるというパイプが奏でる大音量の驚きがあり、目をつむるとまるで楽団がすぐそばにいるかのようで、音色も美しくとても感動的でした。

他にも珍しくて貴重そうな自動演奏の楽器がたくさんありましたが、中でも聴いてみたかった自動バイオリン(1918年ドイツ製)の演奏が聴けたのが大きな収穫でした。バイオリン三挺が上下逆さに演奏機械の中に配されているのですが、それぞれのバイオリンは一弦ずつ音を担当し、三挺で三弦分の音を作っているそうで、その仕組みがとても興味深かったです。(*本来バイオリンは四弦)

ダンスオルガンのホールと、毎回、違う楽器の演奏を聴かせてくれるコンサートホールを行ったり来たりして何曲も異なる演奏を満喫し、時間が許すなら一日中居たいぐらいでした。
コレクションも秀逸で、「自動演奏楽器博物館」とかお堅い名前の方が合っているのではないかと思ってしまうほどなのですが、おそらく私立で観光地ということを踏まえると、今ぐらいの名前がちょうど良いのかな?と余計なことを考えてしまいました。

自動演奏楽器については写真が無いとなかなか説明しづらいにもかかわらず、撮っていたのは気付いたら子どもの写真ばかりで、楽器の写真がほとんどありませんでした。そんなわけで今月の写真は秩父、羊山公園で撮った桜です。



3/31/2021

弥生 3月

浜松の旅 備忘録

春休みに浜松に遊びに行きました。訪れた場所の感想を簡単に書いてみたいと思います。

・中田島砂丘
砂丘と言えば鳥取砂丘。鳥取以外はたいしたことないだろうと思って行ってみたらその広さにびっくりしてしまいました。砂丘の定義は難しいらしいのですが、日本三大砂丘の一つに数えられることが多い砂丘のようです。文字通りの砂の丘になった部分を登るのはなかなか大変で靴の中も砂だらけになりましたが、良い思い出になりました。

・スズキ歴史館
なんと100年以上も歴史があるスズキの歩みが展示された施設。知らなかったのですが、スズキもトヨタと同様に織機メーカーとしてスタートしていました。「小さなクルマ、大きな未来。」のスローガンの通り、企業の精神やコンセプトがはっきりしていて、規模は大きく違いますが、私の物作りの参考になることだらけでとても勉強になりました。見学のお土産にミニカー(クロスビー)がもらえて嬉しかったです。(写真のミニカーはジムニー、こちらは有料)

・うなぎパイファクトリー
かの有名なうなぎパイの工場を見学しました。オートメーション化の進んだ工場といった印象でしたが、生地づくりはベテランの職人さんの手作業だったところが意外でした。やはり人間の手が勝ることもあるのですね。陶芸もずっとそうあり続けてほしいと思いました。見学のお土産には小さなうなぎパイ型のピック(つまようじ)をいただきました。見た目が結構リアルでこちらも嬉しかったです。

・浜松城
桜がとてもきれいでした。一見、無造作に積み上げられている「野面積み」と呼ばれる石垣がなかなかワイルドで興味深かったです。これで大きな天守閣の重量を支えているとは思えないような見た目で少々不安に思えるのですが、実は堅固な構造なんだそうです。


・ヤマハ イノベーションロード
敷地内の横断歩道がピアノの鍵盤の形になっていたり、アルコール消毒の手で押すところがピアノの鍵盤、足で踏むところがペダルになっているそのセンスがたまらなかったです。ヤマハの楽器がいろいろ試せるようになっていて、私は先月の雑記で書いた弓木英梨乃さんの動画に登場するアンプなどを自由に使うことが出来て感激しました。本当に楽器が好きな人には一日あっても足りない施設だと思います。見学のお土産に、アコースティックギターに使われている木材で作られたキーホルダーをいただき、これまた嬉しかったです。

・さわやか
静岡に来たらよく行くご当地ファミレス、味も雰囲気もお気に入りのお店です。今回は子どもたちの熱烈なリクエストで、なんと二日連続でランチしました。もちろん大人の私たちも大満足でした。



2/28/2021

如月 2月

私は芸術の中でもとりわけ音楽に心を動かされることが多いと思います。

今からでは遅いですが、もし生まれ変わったら音楽家、出来ればギターボーカルになりたいですかね。

・弓木英梨乃
先日、YouTubeのあなたにおすすめみたいなのに弓木英梨乃さんというギタリストの動画が出てきて何気なく見てみたら一気に大ファンになってしまいました。
とにかくギターがうまい。最初、弓木さんがカメラ目線の笑顔で軽々と演奏していたから、一緒に見ていた娘とエアーっぽいねぇなんて言っていたのですが、しばらく見ていると指と音はちゃんとシンクロしていて、確かに演奏しているではないですか。気になって彼女のことを調べてみたら、うちにCDもあってよく聴いていたキリンジのギタリストでした。ただ、弓木さんが加入したのは新体制になった2013年からだったので全く知らなかったわけです。もう少し調べてみると、私の好きな土岐麻子、吉澤嘉代子、カノエラナのサポートもしているようで、私にはまるのも納得というわけでした。

・チック・コリア
今月、偉大なジャズピアニストのチック・コリアさんがお亡くなりになりました。それなりにお歳ではありましたが、大好きなアーティストが亡くなってしまうのはショックなものです。
だいぶ前になりますが、ブルーノートで観たチック・コリアのコンサートは、私の観てきたコンサートベスト3に入るほど強く印象に残っています。それはフラメンコダンサーとの共演で、5歩進めば彼に触れるほど間近で観た、それはそれは最高で忘れられないコンサートでした。

・フラワーカンパニーズ
YouTubeの人気チャンネル「THE FIRST TAKE」、いわゆる今時の人が歌っているチャンネルだと思っていたら、今時の人は知らないであろうフラワーカンパニーズが出ていて感激してしまいました。このキャスティングを考えた人は素晴らしい。
フラカンの歌はなかなかキャッチーで私の子どもたちも一緒になって口ずさんでくれるのですが、独特な暑苦しさ(もちろん良い意味の)があって、しばらく聴いていると「そろそろ違うのに変えない?」と言われるのがおじさんの私は内心おもしろくて仕方ありません。

・ダフト・パンク
解散するようですね。ダフト・パンクには夜の高速道路、私の眠気覚ましとして大変お世話になりました。

音楽で気になることは他にも山ほどあるのですが、それはまた別の機会に。何かと音楽のことが気になる2月でした。



1/31/2021

睦月 1月

あけましておめでとうございます。

今年もよろしくお願い致します。
昨年はいろいろと厳しい年になりましたが、今年こそは良い年になりますように。

・今日からの暮らし
今月は「今日からの暮らし」(浦和パルコ)という展示会に参加したのですが、思えば昨年は一度も対面での出展をしていなかったので、このような展示会に参加するのは一年以上ぶりとなりました。
とはいえ、緊急事態宣言が発令された中での開催でしたので、果たして宣伝をしていいのだろうかなどいろいろと迷いもありましたが、ふたを開ければ思ったよりもたくさんのお客様に来ていただき、結果、無事に終えることが出来てホッとしました。お客様や関係者の方々には本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

・鬼滅の刃 無限列車編
話題の映画を娘と一緒に観てきました。ただ残念なことに娘が小学校で仕入れてくる情報で物語の内容をある程度知った状態で観に行ったのですが、最後、とんでもないことをした敵がまんまと逃げていってしまうことは聞いていなかったので、それには大きなショックを受けました。
そんなわけで無限列車編の続きがどうしても気になってしまうのですが、続きのアニメが始まるのはまだ先の話とのこと。待ちきれず、久方ぶりにコミックというものに手を出してしまいました。鬼滅のコミックは面白かったですが、わりと少年ジャンプの典型的な作品といった印象で、ちょっと生意気ですが数字に表れているほどずば抜けているとは思いませんでした。端的に言えば私はアニメ派で、とにかくこのクオリティーの高いアニメーションが鬼滅の魅力を増大しているように感じました。
アニメーションはどこを切り抜いても隙の無い美しさを持っているのですが、主人公の刀から表れる水の表現もすごく良くて、これは北斎の浮世絵「神奈川沖浪裏」を参考にしたのではないかなぁと思っています。(全然違っていたらすいません。)



11/30/2020

霜月 11月

今年はやはり暖かいようで、11月の下旬になっても家では蚊が弱々しく飛んでいました。こんなことは今までなかったような気がします。

最近、我が家では恐竜がちょっとしたブームで、今月は群馬県神流町にある神流町恐竜センターに行きました。
結構リアルな恐竜が何体か登場するライブシアターはなかなか迫力があったし、充実した化石の展示の中で、格闘したまま化石になってしまったという二体の恐竜がとても興味深かったです。なんとこれ、格闘中に急な砂嵐に遭ったらしく、まるで瞬間冷凍されたかのような形で化石になっているのです。本当に不思議な化石でじっくり見入ってしまいました。


もともと神流町という山の中に恐竜センターが開館したきっかけは、この町で恐竜の足跡の化石が発見されたからだそうです。それがどれ程のものかよく分かっていなかったので、帰り道にちょっと寄ってみるかと軽い気持ちでその化石を見に行ってみたら、その日一番の感激がそこにありました。
それは不自然なくぼみが幾つかある崖で、元々は砂浜だったようですが、長い年月をかけ化石になり隆起し、昭和28年の道路工事によって人の目に触れることになったそうです。言葉で表すのが難しくてもどかしいのですが、神秘というかロマンというか、色々な感情で胸がいっぱいになりました。

感激といえば、信州上田で訪れた安楽寺にある八角三重塔もそうでした。今回は二度目の訪問だったので初めての時の方が感激が大きかったのは否めないのですが、本当に隙のない美しい三重塔だなあと改めて思いました。単純に考えても木を八角に組むのは難易度が高そうだし、しかも屋根は直線でなく微妙にカーブを描いていていて造形的にも素晴らしく、今後何度でも見たいと思わせてくれました。

八角というのは何か落ち着くというか、バランスの取れた形で、私自身は八角皿を好んで制作し続けています。これが六角や十角では話が少し違うのです。八角三重塔を作った人たちはどのような思い、考えがあって形を八角にしたのかとても知りたいところです。



10/31/2020

神無月 10月


Q. 息子がこども園で写真のような工作を作ってきました。

これはいったい何でしょうか? (答えは最後に)

さて、春に続き秋の益子陶器市も中止になってしまいました。これだけ大きなイベントが二回続けて中止になるというのは当然痛いわけで、本来の陶器市のタイミングでネット販売を始めてみることにしました。
もうすでにお取り扱いいただいているところとはなるべく作品が被らないようにしているので、是非、いろいろサーフィンしながらお買い物を楽しんでいただけたらと思います。最後にサイトへのリンクを張らせていただきます。

巷では「鬼滅の刃」の話題でいっぱいですね。我が家でも子どもたちがアニメを見ているので、私も話題を追いかけるように見ています。
最初、主人公の親兄弟が惨殺されるところから始まると聞いていたので見るつもりはなかったのですが、子どもたちに釣られおそるおそる見てみると、そのような残酷な場面も愛や絆といった要素で帳消しにするような力があって、不思議なことにそこまで後味が悪くなかったです。
鬼退治のシーンもなかなか残酷ですが、鬼にも人間だった過去があり、同情するようないきさつがあったりして、ホラー映画の後に見そうな悪夢は見なくて済みそうです。鬼は禍、増えていく。何気にコロナとの共通点があるのも興味深いです。

また、キャラクターの名付けにもセンスを感じていて、作者は表に出ない人のようですが、きっと文学や歴史に精通していて、和風で古風な人なんだろうなあと勝手に想像を膨らませています。
そして、アニメから映画に誘導していく戦略もうまく出来ているなと感心してしまいます。私もその戦略にまんまとはまり映画が気になってしょうがないのですが、映画館がもう少し落ち着くまでは辛抱かなと思っています。

最初の問題の答えは・・・
「ドラえもんに出てくる土管のある公園」
でした。
私は見た瞬間、爆笑してしまいました。

9/30/2020

長月 9月

あっという間に過ぎていった長月。早いもので今年も残り三ヶ月。朝晩はだいぶ涼しくなり、台所で野菜を炒めると湯気がボワっと立つようになってきたことからも季節の変わり目を感じる今日この頃です。

世の中も感染症対策を行いながら動き始め、それに併せて我が家の行動範囲も少しずつ広がってきています。

【くっつく生き物展】
相模川ふれあい科学館というところで開催されていた「くっつく生き物展」がおもしろかったです。なかでもフウセンウオというオレンジのピンポン球に目口やひれが付いたような変わった魚や、ヤドカリの家にくっ付いて生きているイソギンチャクなどが見ていて愛おしく思えました。
子どもたちは最後に、取れるまで挑戦出来るというUFOキャッチャー(500円)がどうしてもやりたいと言うのでやってみたのですが、これがなかなか取れないもので後ろに列が出来てしまいハラハラしてしまいました。結局、ペンギンとアザラシのぬいぐるみを連れて帰ることが出来ました。

【ドラえもん のび太の新恐竜】
先月から恐竜づいていますが、息子(5歳)のリクエストでドラえもんの映画を観に行きました。子どもとドラえもんの映画を観る日が来るなんて軽く驚いてしまいます。
私が小さい頃はコミックの大長編ドラえもんに感動していましたが、普段は意地悪なジャイアンやスネ夫がいい奴になったり、効果的な回想シーンがあったりと、感動の構図は今でも健在でした。(つまらぬ大人の視点)
ちなみに脚本は川村元気。活躍の幅も広く目の離せない存在です。

【くるみ割り人形】
娘(9歳)のバレエの発表会がありました。今回の演目は「くるみ割り人形」。
娘が習い始めるまでバレエに興味を持ったことはありませんでしたが、見だすとなかなかおもしろく、なかでも「くるみ割り人形」は分かりやすくて楽しめました。
これで三度目の発表会だったのですが、娘だけでなく他の子たちも上達しているのが素人目にもはっきりと分かり、練習を重ね上達している姿を目の当たりにして、自分もがんばらねばと大きな刺激をもらいました。
ありがとう娘&皆さん。



8/31/2020

葉月 8月

暑い暑い8月でした。

工房では粉じんが舞いそうな気がして、数年前まではエアコンを使っていなかったのですが、近年は迷うことなく暑い日には使っています。やはり快適に仕事が出来ないと、作品の質にもかかわってくるような気がしますからね。

さて、今年の短い夏休みはいろいろと制約がありましたが、それなりに楽しく過ごしました。 近場の近場では川遊びをしたり、近場の遠出では息子が好きな恐竜の展示を見に、群馬の自然史博物館に行きました。
博物館は想像していたよりも広く内容も濃くて、子どもたちだけでなく私も動いて吠えるリアルなティラノサウルスにテンションが上がってしまいました。5歳になったばかりの息子は石にも興味があるらしく、お土産に石のコレクションを選んでいました。なかなか渋い!(写真)

博物館の前には「登利平」という、ご当地チェーン店で鳥料理をいただいたのですが、普段あまり好んでは食べないムネ肉もうまく調理していて美味しく、上州でお気に入りのお店となっています。実はご当地チェーン店を巡るのは我が家の密かな楽しみで、静岡のハンバーグレストラン「さわやか」や、北関東の「ばんどう太郎」がお気に入りです。しかし、住み始めてもうすぐ11年になる埼玉の「山田うどん」には一回しか行ったことがありません。近場だとそういうものですね。

映画「翔んで埼玉」などで見下される(?)ことも多い埼玉ですが、住みやすくて本当に良い所だと思います。つい先日も図書館にあった「うんちく埼玉」という漫画で埼玉についてのお勉強もしてしまいました。(勉強することは他にあるにもかかわらず)
なかでも埼玉で一番いいなあと思ったのは、意外にも年間の快晴日数が日本一のところ。
今日も埼玉は快晴です。



7/31/2020

文月 7月

調子が悪いながらもだましだまし使っていたスマートフォンがある日起動しなくなり、やむなく初期化しなくてはならなくなってしまいました。データもほとんど失ってしまったので、これから各方面にご迷惑をお掛けすることがもしかしたらあるかもしれません。この場を借りまして何卒ご了承ください。


そんなハプニングもあった7月ですが、とにかく雨の日が多かったですね。作陶においては乾燥が極端に遅くて作業効率が非常に悪く苦労していたのですが、ある日ふと除湿機を使ったらどうだろうかと思い「強」で除湿してみたら普段通りのスピードで乾燥してくれたので、なぜ今まで何年もこれをやらなかったのかと思ってしまいました。本当に気持ちが良いほどにタンクに水がたまってくれます。

さて、次は湿度とは無縁の乾燥したエジプトの話をしたいと思います。
私は古代の文明や遺跡に大きなロマンを感じていて、小学校の卒業文集に書いた将来の夢は「考古学者」でした。そんな私の子どもたちは全く誘導されることもなく、不思議とエジプト関係の絵本や、私が昔外国で買ったミイラのおもちゃをとても好んでいます。これは血筋なのか?それとも純粋に万人を惹きつけるエジプトの魅力なのでしょうか?

私自身は今から20年以上前にエジプトを旅行したのですが、その頃にちょうどPink Floydをよく聴いていたので、エジプトというとプリズムのジャケットの「The Dark Side of the Moon」が思い浮かびます。音楽自体も壮大で、どこかミステリアスで、エジプトの雰囲気に合っているような気がしています。

(本文とは関係ありません。5月に髭男に対して余計な心配をしていましたが、順調に良い曲をリリースしていますね。)



6/30/2020

水無月 6月

大変忌まわしい新型コロナウイルスですが、このことは深く記憶にとどめておくべきだと思い、イタリアの作家、パオロ・ジョルダーノが今年2月末から3月頭に書いた「コロナの時代の僕ら」というエッセイを読みました。

日々のコロナに関する報道では、なかなか外国の空気まで感じ取ることは難しいけれども、このエッセイにはイタリアがたどった時間がリアルに描かれていて、とても興味深かったです。

理数系の筆者はとても冷静に物事を分析し、イタリアのみならず世界規模でこの問題を考察しており、陽気といわれるイタリア人の別の面を見ているようでした。考えてみればレオナルド・ダ・ヴィンチのメモなんかを見ても陽気な性格はなかなか想像出来ないことを鑑みると、実はこちらの面が彼らの本質で、「イタリア人は陽気だ」というのは安易な発想なのかもしれないなと思いました。

さて、このエッセイには共感出来る点が多かったのですが、特に共感した点が二つあって、まずは私も思っていたことですが、筆者が新型コロナウイルスに対して「戦争」という言葉を使うことに疑問を感じているところです。
コロナウイルスは憎い存在であることは間違いないけど、単に宿主を求めている、多分意思も無い生き物に過ぎないわけで、人間が一方的に「戦い」と言っているだけです。
本当の戦争は比べものにならないほど悲惨なものだと、戦争を経験した人たちは皆そう言うでしょう。太平洋戦争の時、東京大空襲では一夜にして10万人以上、終戦までの4年弱で300万人以上の人が亡くなっています。

もう一つは、この状況下、無駄に過ごさない、有意義に過ごそうといったメッセージに強く共感しました。
今回の事象はどう転んでもネガティブなことだけれども、私も努めてポジティブに物を運びたいと意識しているし、実際、「ピンチをチャンスに!」と考えている人も多くて、2020年は厳しいけれども、誰もが人間的に成長する年になるのではないか?と結構真面目に思っています。

(本文とは関係ありませんが、1月の雑記で触れた遠藤周作の未発表作品が発見されたそうだ。すごい気になる。)